委員会での発言
憲法調査会
第159回国会 衆議院 憲法調査会 第8号 2004年06月10日(木)
午前九時一分開議
○柴山委員
 自由民主党の柴山昌彦でございます。
 今古屋委員から御指摘があったとおり、私も、日本国憲法制定六十年になりなんとする現在、また国民の六割から七割が改正を支持している現状においては、改正が喫緊の課題となっているという認識でございます。
 ただ、今御指摘のあったように、現行憲法では九十六条で極めて難しい改正手続が定められておりますので、私は、常任委員会として憲法改正に関する委員会を設けるとともに、当面、必ず改正しなければいけない規定というものについて、まず早急に改正のための具体的な議論に入るべきだ、このように考えております。
 具体的には、先ほど下村委員などから御指摘のあった私学助成の問題、あるいは憲法七十九条や八十条で裁判官の報酬は減免できないと明文上なっている規定、あるいは犯罪被害者の刑事手続における権利を何とかすべきではないか、そういった与野党を超えて合意が得られるような喫緊の課題について、まず改正の俎上にのせるべきだと私は思っております。
 また、改正手続の緩和についてでございますけれども、現在こちらの調査会でも、将来における参議院制度改革あるいは地方自治改革といった議論の中で、極めて改正が困難な状況にあることは、これは否定しがたいものがあると思っております。
 先ほど、民主党の委員より、国会での発議の要件を過半数にした場合、また与党が強行採決をするのではないかという懸念が示されましたけれども、私は、そうした強行採決に対する懸念というものは、国民投票によって過半数の支持を得なくてはいけないというプロセスを経ることによってこれをある程度緩和することができるのではないかということで、憲法の改正というものを真剣に現実化するためには、現在の改正要件を緩和することが必要であるという考えを持っております。
 なお、若干の時間を使いまして、私の憲法上のスタンスというものを申し上げたいと思っておりますが、まず、憲法上、公共性あるいは義務という概念を設けることについての意見でございます。
 先ほど来、若干の委員より、現行憲法というものは国家権力からの国民、個人の権利の防衛というものが主眼であるから、義務というものを創設するということはなじまないのではないかという意見がありました。
 しかし、そのような概念的な立場で物を言えば、現在の憲法が定めている教育を受けさせる義務、あるいは勤労の義務、あるいは納税の義務というものについても説明ができないのでございまして、私は、現行の憲法というもの、あるいは今後改正及び制定が必要となる憲法というものは基本法である、そのような観点から、こうした義務についてもやはり真剣に検討をしていかなければいけないのではないかと思っております。
 また、先ほど保岡委員より御指摘があったとおり、他者や社会をしっかりと尊重するというような観点につきましても、やはり公共性というものをもう少し、現在の憲法十三条あるいは二十二条、二十九条といった公共の福祉という規定以外に、きちんと内容を豊かにした形で公共性というものを何とか盛り込んでいくべきではないかなということも将来的な課題としては考えていかなくてはいけないのではないかと思っております。
 統治機構については、国会審議の現在の形骸化という御指摘が河野委員からありましたけれども、私も、今般、新人の国会議員となりまして、この国会審議というものを実質しなければいけないのではないかという問題意識を持っております。将来の課題として御検討をいただければ幸いです。
 以上です。
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