委員会での発言
法務委員会
第161回国会 衆議院 法務委員会 第3号 2004年11月02日(火)
午後三時十八分開議
○塩崎委員長
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。柴山昌彦君。

○柴山委員
 柴山昌彦でございます。
 まず冒頭、イラクでの人質事件に関連いたしまして犠牲となった香田証生さんの御冥福を心からお祈り申し上げるとともに、御遺族の方々に対してお悔やみを申し上げます。また、相次ぐ災害で被災された皆様に対してお見舞いを申し上げます。
 さて、本法案、以下ADR法と省略いたしますけれども、これについてただいま南野大臣より詳細な趣旨の御説明がございました。
 そこで、南野大臣に改めてお伺いいたします。本ADR法、これを導入することによっていかなるメリットが生じるのか、簡潔にもう一度お聞かせいただきたいと思っております。

○南野国務大臣
 裁判外紛争解決の手続につきましては、厳格な裁判手続と異なりまして、紛争の内容等に応じて柔軟な対応が可能である、そういう特徴を有しておりますが、我が国では十分に機能していないという状況にあります。
 本法案は、このような状況に対処し、国民の利便の向上を図るため、認証の制度を設け、時効の中断等の特例を定めること等をその内容としております。これらによりまして、国民が紛争の解決を図るのにふさわしい手段を選択しやすくなり、そして国民の権利利益の適切な実現に役立つものと考えております。

○柴山委員
 ただいま御説明にもあったとおり、従前、我が国には、司法型ADR、あるいは行政型ADR、民間型ADR、さまざまなタイプのADRがあったわけですけれども、必ずしも利用状況が十分だったとは言えないというように認識しております。
 そこで、事務局長の方にお伺いしたいんですけれども、従前、これらのADRはどのような利用状況にあったのか。特に、正式な、公的な紛争処理手続である裁判手続との比較というものについてもできれば教えていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○山崎政府参考人
 ただいま委員の方からも御指摘ございましたけれども、いわゆるADRについては三つのパターンがございます。
 一つは、裁判所が行う民事調停あるいは家事調停の部類のものでございます。二つ目が、行政機関でございます、例えば建設工事紛争審査会あるいは公害等調整委員会などが行うADRというものがございます。これ以外に、民間団体でございます、例えば全国各地の弁護士会の仲裁センター、あるいは社団法人日本商事仲裁協会、各種PLセンターなどが行う仲裁、調停、あっせん、こういうものがございます。
 この中で、ちょっと事件の数を申し上げたいというふうに思います。全般的な統計資料がございませんので、公表されました資料によって、平成十四年度の新受事件で見てまいりたいというふうに思います。
 まず裁判所の関係でございますが、民事調停が約四十九万件ということでございます。ちなみに、通常の民事訴訟事件も大体同じ事件数ぐらいでございますので、それと同じぐらいが調停に申請がある、こういうことでございます。家事調停が約十二万九千件という件数でございます。それから、行政機関が行うものに関しまして、建設工事紛争審査会、これは国と地方と両方ございますけれども、これが二百五十五件、それから公害等調整委員会が行うもの、これも国、地方がございますけれども、三十七件ということでございます。そのほか、民間団体で行うもの、弁護士会の仲裁センターの合計でございますけれども、千五十件、それから日本商事仲裁協会が行うものが二十一件、それから消費生活用製品PLセンター、ここが行うものが五十四件ということでございますので、これで比較していただきますと、圧倒的に裁判所ADRが利用されておりまして、民間のものの利用率が極めて悪い、こういう状況にあるというふうに言えるかと思います。

○柴山委員
 問題は、こういったADRの利用が大変進んでいないというような現状が、この法律の成立によって劇的に変わるのか、国民の紛争解決の利便性というものがどれだけ向上するのかということだと思っております。
 アメリカでも成功しているADRは、コートアネックスドADRというような、裁判所と連携しているようなADRであるというような実情を聞いております。私としては、この法律の成立に加えまして、裁判所であるとか今お話があった弁護士会等、一般に信頼が高いところから、こうしたさまざまなADRの機関に事件を送り込んでいくようなシステムをぜひ確立していただきたいというようにも思っております。
 そこでお伺いしたいのが、やはりこの法律が導入されたことによって、どの機関がどれだけこのADR法を利用するのかという見通し、これをちょっと予測をしていただきたいなというように思っております。
    〔委員長退席、田村委員長代理着席〕

○山崎政府参考人
 この予測を申し上げるのは、結論から言うと大変難しいということになるわけでございます。若干その理由を申し上げたいというふうに思います。
 まず、この法案でも、認証を受けるかどうかというのは、その業務を行う民間の事業者の自主的な判断にゆだねているということでございまして、認証を受けなくても業務を行う、こういうことができるという仕組みにしているわけでございます。どのような業界、あるいは団体等が申請してくることになるかということは、現在の時点で具体的に予測を申し上げるのは非常に困難でございますし、また、それを申し上げることによってそれを強制するようなイメージにもなることもございますので、その点については申し上げるのも相当ではないだろうというふうに考えております。
 ただ、現状を見てまいりますと、公益法人、あるいはNPO法人、あるいは任意団体といった各種の組織、団体が、金融関係、知財関係、製造物責任、あるいは交通事故、こういうものにつきまして、さまざまな分野にわたって解決手続を行っているわけでございます。ですから、こういう既存の団体の中で認証を申請してくるものも当然予測されますし、それ以外に新たにこの認証を受けて活躍をしていくというものも期待できるわけでございまして、これ、ちょっと数値とかどの分野かということを現在の時点で言うことはできないということで、御勘弁をいただきたいと思います。

○柴山委員
 今御指摘のあった認証の任意性ということについては、ちょっとこの後時間をとって質問をさせていただくことにいたしまして、まず認証の基準についてのお尋ねを幾つかさせていただきたいと思っております。
 先ほど、本会議におきまして、江田先生の方からも少し御質問があったんですけれども、ADR機関、この認証の要件として、弁護士の関与、これをきちんと定めていることが必要だということが六条の五号に定められております。私は、紛争解決の適切性ということを確保するために、この要件は非常に重要な要件だと思っております。具体的な意味につきましては、先ほど本会議の席で南野大臣が御答弁をされましたので、私はちょっと違う観点からお尋ねをしたいと思っております。
 この法文、六条五号を見ますと、要件として「法令の解釈適用に関し専門的知識を必要とするときに、弁護士の助言を受けることができるようにするための措置を定めていること。」となっておりますけれども、この専門的知識を必要とするかどうかは一体だれが判断するんですか。
    〔田村委員長代理退席、委員長着席〕

○山崎政府参考人
 これは、手続の実施をしている手続実施者がおりますけれども、その手続実施者が一番その内容についてよくわかっているわけでございますので、基本的にはそこの判断ということになろうかというふうに思っております。

○柴山委員
 ADRに対して、やはり十分な法律的な解決というものにつながらない、どうも不安だと。実際の当事者がそのように不安を抱いた場合に、それでは当事者は、法律の専門家に対してどのようにアクセスをすればよいのでしょうか。

○山崎政府参考人
 当事者の選択として二つあろうかと思いますけれども、一つは、そういうような、弁護士が関与していないところで話し合いをするのは嫌だという方もおられるかもしれません。そういう方は、そこでは話し合いをしないという選択をするかもしれません。
 ただ、そこでどうしても話し合いをしたいということで、弁護士に関与してほしいという場合には、最初に、申請したときに手続について事業者の方から説明をすることになっておりますので、そこの段階で、その説明を聞いて、弁護士をその手続実施者に加えてもらえないかという希望があれば、その希望を述べていただくということでございます。
 事業者によって、そういうことを可能にするルールを決めているところと、弁護士は一切そのパネルの中に入らないで助言だけでやっていくというシステムをとっているところもあろうかと思います。そこはやはり事業者とその申し込む側の最終的な判断で決まっていくということになると思いますけれども、それは手続として加えることは通常は可能であるということになろうかと思います。

○柴山委員
 実際に、利害関係を持つユーザー、当事者がやはり法律の専門家の助言を受けたい、当初からではなくて途中からでもそのような希望を持った場合には、主宰者側がこれを最大限尊重して弁護士の助言を受ける、当事者に私はそのような請求権を付与してもよいのではないかなというように思っておりますし、また、当事者が弁護士を代理人としてつける、そうしなくてはいけないということであれば、簡易で廉価な制度として発足をするこのADRの趣旨が私は損なわれてしまうのではないかと思っておりますので、そのあたりはぜひ運用面で御考慮をいただけたらなというように思っております。
 さて、認証の基準としてそれ以外に幾つか問題点があると思っておりますが、六条の十五号を見ますと、主宰者の申請者が支払いを受ける報酬または費用がある場合、これはない場合もあるという書き方ですけれども、ある場合には、その額、算定方法、支払い方法その他必要な事項を定めており、これが著しく不当なものでないことというように書いております。
 この著しく不当でないことというのは、政令等でその具体的な基準を定めるべきではないかというように思っておりますが、この点、いかがお考えでしょうか。

○山崎政府参考人
 この点につきましては、報酬の例えば上限、これを超えるものは著しく不当だということはある程度決めることが可能かと思いますけれども、それ以下のところで、報酬をこういう事件に関しては幾らにするというふうに一律に決めることは、やはり独占禁止法との関係でやや問題が生ずるおそれもございます。
 これはもう委員も御案内かと思いますけれども、各士族の報酬規定につきましても、各弁護士会で決めることにはしないで、弁護士会で決めることはやめまして、それぞれの任意の形でやっていくというふうに法改正が行われておりますけれども、それと同じような問題が生じますので、これ以上にわたるものはだめだというようなことは書けるかもしれませんけれども、それ以下の基準について事細かく決めることは相当ではないのではないかというふうに考えております。

○柴山委員
 ありがとうございます。
 続きまして、六条の四号を見ますと、主宰者、申請者の独立性に関する規定がございます。
 申請者の実質的支配者等または申請者の子会社等を紛争の当事者とする紛争について、こうした紛争解決手続の業務を行うこととする申請者にあっては、そうした実質的支配者等または申請者がこの手続を実施する者に対して不当な影響を及ぼすことを排除するための措置が講じられていなければいけないというように書いております。
 通常ですと、この手続の主宰者は、手続実施者に対して雇用契約あるいは委任契約を締結しているのが通常の場合だと思いますけれども、こうした利害関係を許容しつつ、その不当な影響を及ぼすことを排除するという文言は、具体的にはどのような措置を想定されているのか、御答弁をいただきたいと思っております。

○山崎政府参考人
 この号の表現はかなり難しい書き方になっておりますけれども、要は、親子会社のようなことをイメージしていただければいいかと思いますけれども、その親の会社の方がADRを申請してくる場合とか、それから子の側、子の会社の方がADRを申請してくる場合、この両方が考えられるわけでございますが、いずれにしても、その影響力を実質的に及ぼすような、そういう形を禁止しているわけでございます。
 これにつきましては、例えば、事例で申し上げますけれども、手続の実施者に外部の弁護士等が当たるという構成にしている。例えば、親会社の顧問弁護士がそこに加わっていくというようなことではなくて、それ以外の弁護士さん、あるいは弁護士でなくても結構でございますが、それ以外の方々、そういう方々を選任するというシステムになっているということ。それから、もう一つの考え方は、事業者から独立性の高いパネル、いわば委員会でございますが、独立の手続実施者委員会のようなものを構成いたしまして、その事業者からのいろいろ影響を排除できるようなシステムになっている、こういうような手続を持つとかですね。組織的に持つか、人によって決めていくか、こういうようなイメージで考えているわけでございます。

○柴山委員
 ありがとうございます。
 ちょっと認証要件論で最後にお伺いしたいと思います。
 同じく六条の十一号あるいは十四号で秘密保持の関連について規定がございます。実際にこうした組織的なシステマチックな形で秘密保持のための方策を定めていても、具体的に秘密の漏えいというものがあった場合に、認証の取り消しというような事態に至るのでしょうか。

○山崎政府参考人
 秘密の保持の問題につきましては、ここに掲げられているわけでございますけれども、では、これに違反した場合に直接罰則規定は設けてはおりません。
 問題は、そういうことを行えば信用を失うわけでございまして、迷惑するのは国民、利用者側でございますので、そうなりますと、法務大臣が監督権限の発動をするということで何らかの是正をかけるということになろうかと思います。調査が先行いたしますけれども、それから、必要であれば是正を。それに従わないということになれば、認証の取り消しということにもなろうかと思います。それからまた、刑事罰はございませんけれども、民事上の責任も負う。こういうようなことになろうかというふうに考えております。

○柴山委員
 ありがとうございます。
 以上で認証の基準についての質問を終わらせていただきますが、次に、本ADRの利用というものは、やはり国民に廉価に紛争解決の適正な処理をしてもらうということが眼目にあると私は思っております。
 そこでお伺いしたいのは、資力の乏しい者へのADR関連費用の扶助、これが現行制度上きちんと確立をされているのか、また、確立されているとすれば、その実績があるのかということについてお伺いをしたいと思います。

○寺田政府参考人
 現行法上は民事法律扶助法でございますし、先ほど成立いたしました総合法律支援法にもその規定が受け継がれているわけでございますけれども、法律上は、認証ADRかどうかにかかわらず、ADRにおける和解交渉が民事裁判手続に先立つもので特に必要と認められるものであれば、これは法律扶助の対象になるということになっております。したがいまして、その代理人に支払うべき報酬を扶助協会の方で立てかえるということになるわけでございます。
 この実績でございますが、これは必ずしも明らかではございません。基本的には今訴訟中心になっておりますので、ADRの利用というのは基本的には例外的なものだというふうに私どもは聞かされております。

○柴山委員
 ぜひ、利用の促進ということで、今おっしゃっていただいた扶助法、支援法の積極的な活用をお願いしたいと思っております。
 さて、続きまして、ちょっときょう、この点を非常に大きく取り上げて質問をさせていただきたいと思っているんですが、今回のADR法が成立をしたことによりまして、弁護士法の七十二条違反、すなわち、業として報酬を得る目的で他人の紛争にコミットしていくということを禁止するということの例外が明確に定められたわけでございます。しかし、先ほど本会議の席でも少しお話があったかもしれませんけれども、この認証の有無によってADRに対する差別というものが生じてはいけないというような発言もあったと私は思っております。
 そこでお伺いしたいのは、非認証ADRに対する弁護士法七十二条、これの適用、改めてこれがどうなるのかということについてお伺いしたいと思っております。

○山崎政府参考人
 確かに、この法案で、認証を受ければ、弁護士法七十二条の例外、いわば業としてあっせん等ができる、調停等ができるということになるわけでございますが、これを利用していただくかどうかというのは全く任意だということでございますので、従来、現在の弁護士法七十二条の中で業務が許されているもの、こういうものについては従来どおり許されるということになりますし、現在の七十二条の中で許されないというものについては、それはまた将来も許されないということでございまして、いわば七十二条そのものが変わるわけではございません。その認証を受けたものについてだけ特例を設ける、こういう位置づけであるということでございます。

○柴山委員
 理屈としましては、非認証ADRについても、相当な手続と内容で紛争解決をするものについては刑法三十五条の正当業務行為として違法性が阻却されるというような枠組みになるのではないかなというように思っております。
 しかし、先ほど来お話があったとおり、このADR制度というものが大変利用されていない。そのような中で、せっかく時効中断等の恩典を与えてこれを積極的に活用させようということで、いろいろな、暴力団等は入っちゃいけないよというような形で認証制度をつくっているわけでございますから、これ以外のものについては、可及的にこれを排除していく方向で弁護士法七十二条の解釈を進めていくべきではないかというように考えていますが、いかがお考えでしょうか。
○山崎政府参考人
 今回も、そういうような議論、検討会でもいろいろございましたけれども、やはり多様なADRを育てていく、それも自由にいろいろ活躍をしていただくという観点から、すべてこの認証制度を受けなければ業務をやらせないということになると、そういうやはり多様性とか自主性、要するに自由な雰囲気で話し合いをして解決をしていく、こういう利点が失われかねないという御意見もかなりございまして、したがいまして、こちらの制度を利用していただく方については有料で法律相談業務等ができるということになりますけれども、それ以外の方について強制をすることはしないという考え方をとったわけでございますので、そこの点について、将来的に七十二条違反がないようにきちっとやっていくということはそのとおりかと思いますけれども、それをすべてこちらに強制するというのは相当ではないというふうに考えております。

○柴山委員
 わかりました。
 さて、それでは続きまして、時間ももう残り少なくなってまいりましたので、このADR法に基づく認証の効果について少しお伺いしたいと思います。この認証の効果として主なものを簡単に列挙していただきたいと思います。

○山崎政府参考人
 簡潔に申し上げますけれども、この法案で決まっておりますのは、時効中断の効力を付与する、あるいは訴訟手続を中止する、それから調停前置主義の適用をしない、この三つがまず一つは考えられます。
 それからもう一つは、弁護士法七十二条の例外として、報酬を受けて業として行うことができるということです。
 それからもう一つ、論点としては、できた合意に対して執行力を付与するかどうかという点があったわけでございますが、これは盛り込まれておりません。

○柴山委員
 今の最後の、執行力を付与しないことにする。先ほど本会議の中でも質問がありましたけれども、結局これは裁判外の手続ですから当然既判力がないのは当たり前として、執行力を付与しないということになると、紛争解決の実効性というものが本当に担保されるのかという議論は恐らく相当程度あったんだと思います。
 私は、裁判所あるいは弁護士の関与をきちんと確保すれば、そうした強制力というものを付与してもよいのではなかったのかというような疑問を持っておりますし、また、それがない状態では、このADRの解決というものは結局は私法上の和解ということになってしまうのではないか。もちろん、手続面におけるさまざまな、今事務局長からいただいたような効果はあるわけですけれども、必ずしもユーザーに対して所期の目的を達成するというような解決方法とならないのではないかというような懸念を持っていますが、いかがお考えでしょうか。

○山崎政府参考人
 ただいま委員が御指摘されたような意見も当然ございました。私どもいろいろ悩んだわけでございますけれども、最終的には、現在このような業務を行っている方、その方の反対が非常に強いということでございます。
 要は、執行力を持ちますと、強力な武器を持ちながら話し合いをするということになるわけでございますので、そうなりますと自由な話し合いの雰囲気がなくなってしまう、これがいいことかどうかということがかなり言われたわけでございます。本当に強い効力を持ってやるなら、それは裁判所でやるんだろう、裁判所以外でやるならば、同じような形の効力を持たせてしまうとかえって自由が失われる、そういう御意見がかなり強かったわけでございまして、それからもう一つは、執行力をつけた場合のいろいろ弊害等についてまだ十分な検討ができていないじゃないかということもございまして、この点は導入を見送った、将来の課題にしたということでございます。

○柴山委員
 質疑時間が終了いたしました。
 最後に、これまで法律がなかった分野にこのように大きな意味を持つ法律ができたわけですけれども、必ずしも国民一般の認知度は高いとは言えないと思っております。平成十四年の五月に、消費者問題におけるADRに関する意識調査、これについて統計が出ているわけですけれども、実際よくわからない、ADRについてよくわからないということを答えた人が九二%だったというようにも伺っております。
 最後に南野大臣にお伺いしますが、このような状況下、どうやってADRに対する認知度というものを高めていくのかということについて、最後の御質問とさせていただきます。

○南野国務大臣
 本法案による認証は、新たに設けられた仕組みであります。その仕組みが十分にその機能を発揮し、おっしゃるとおり、国民が紛争の解決を図るにふさわしい手続を選択することを容易にするためには、その意義や内容について国民の正確な理解を得ることが必要であります。そのためには、積極的かつ十分な広報活動を行う必要があると考えております。
 具体的には、例えば、内容をわかりやすく説明したホームページの作成、またパンフレットの配布などが考えられますが、その効果的なあり方については今後検討を深め、適切に実施してまいりたいと考えております。

○柴山委員
 ありがとうございました。終了いたします。

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