- ○塩崎委員長
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次に、柴山昌彦君。
- ○柴山委員
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自由民主党の柴山昌彦でございます。
ただいま平沢委員から詳細な質問があったわけなんですけれども、私は、若干心配が残っておりますので、以下、具体的な事例を用いて質問させていただきます。
これは、私が検察修習時代に実際に取り調べを担当した現実の事案を若干アレンジしたものです。
ある会社にA子さんとB子さんという二人のOLさんがいました。二人は別の部門に勤めておりまして、顔はお互い見たことはあるけれども、会話はしたことはありません。
ある日、近くのデパートの化粧品売り場で二人は顔を会わせたわけですね。そして、B子さんがA子さんにあいさつをした。そうしたら、A子さんがB子さんに対して、私、このデパートでちょくちょく万引きしているの、結構スリルあるわよ、やってみないと誘われました。B子さんは迷ったんですけれども、ちょっとやってみようかなということで万引きをして、まんまと成功したわけですね。これはなかなかおもしろいじゃないかということで、二人は、この二人の集まりを万引きクラブと名づけて、その後、ちょくちょく万引きを繰り返したということです。
何回目かのときに店員さんに見つかったんですね。そこで書類送検をされて私のところに来ました。まじめに出頭していますし、前科もありませんでしたから、また二度とやりませんと真摯に言いますので、私は起訴猶予にしたわけなんです。
さて、ここで問題なんですね。
では、起訴猶予になったこの二人が、今後、また具体的な日時、場所を伴う万引きの共謀をしたら、これは共謀罪になるんでしょうか。メールでその相談をしたら、そのメールの通信履歴の差し押さえができるんでしょうか。言うまでもなく、窃盗は、十年以下の懲役が法定刑となっておりますので、今回の共謀罪の対象になります。また、この万引きクラブというのは、まさしく犯罪行為を実行するために形成された組織なんですね。
こういうことで、今の質問についてはどのようにお答えになりますでしょうか。
- ○大林政府参考人
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まず、今問題となっておる法案の共謀罪について、適用の関係について御説明いたします。
共謀罪は、重大な犯罪のうち、団体の活動として、犯罪行為を実行するための組織により行われる犯罪行為、または団体に不正権益を得させるため等の目的で行われる犯罪行為を実行しようとした、こういうものでございます。
そこで、今の例でございますけれども、今の事例はお二人がやったと。そうすると、前も御説明しましたけれども、団体というのは、共同の目的とかそれから犯罪実行部隊である、そういうものが必要だと。そうすると、今のような、対等の地位にある二人が一緒に万引きする、そういうものについては、これは要件を満たさないというふうに言えます。当然、第二の不正権益というものは、「団体の威力に基づく一定の地域又は分野における支配力」、このような定義でございまして、このような要件も満たさないということで、お尋ねのような事案については共謀罪は成立しないものと考えております。(発言する者あり)
- ○塩崎委員長
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御静粛に願います。
- ○柴山委員
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対等な二人と言いましたけれども、それでは、暴力団が対等に集まって組織犯罪をしたときも、対等な立場ならば処罰できないということなんですかね。
またこの二人について質問させていただいて、例えば、B子さんが、では見張りをしましょうと共謀して、A子さんは万引きを実際にやりましょうという謀議をした場合、あるいはこれまでそういうことをしてきた場合、そういう役割分担が実質的になされた場合はどうなんでしょうか。
- ○大林政府参考人
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窃盗集団もいろいろあるわけでございます。今のような法案の定義規定によれば、窃盗集団であっても、構成員の交代があっても集団としての同一性が認められる、かつ、指揮命令に基づき、あらかじめ定められた任務の分担に従って構成員が一体として行動する人の結合体である組織を備えるような場合は、これは団体に該当する場合もあるのではないか、こういうふうに考えております。
あるいは、利益の帰属の問題でも、その場で盗んで二人で分けるという形ではなくて、ある程度の集団が、とったものをある程度どこかに集めるなり上納して、それから分配する、このような形態を予想しているんだと思います。
- ○柴山委員
-
ちょっとこれ以上この事例についての細部の議論には立ち入りませんが、要は、こうした比較的身近な事案についても構成要件上該当し得るということがかなり問題となってくる場面があるのではないかということで、次の質問に移らせていただきます。
次の質問なんですけれども、この共謀罪というのは、自首減免の規定はあるんですけれども、いわゆる中止の規定がないんですね。
一般の犯罪であれば、実行の着手をした後、自分の意思でそれをやめた場合には、刑の必要的な減免、いわゆる中止犯という規定があるんですけれども、当然のことながら、予備ですとか共謀というような場合にはもう共謀してしまったら即それが既遂なわけですから、実際に共謀したけれども後でやめましょうと言った場合にもこれは共謀罪の適用があるということになってしまうわけですけれども、この中止犯があり得ないということについては、刑事局長、理論的にどのようにお考えですか。
- ○大林政府参考人
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御指摘のとおり、法案の共謀罪は重大な犯罪を実行することについての合意がなされた時点で既遂に達することから、共謀後に翻意しても、既に既遂に至っている以上、中止犯とはなりません。この点は予備罪や準備罪について中止未遂の規定が適用されないのと同様でございます。
- ○柴山委員
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そうなると、実際に合意に至らなかったのか、それとも合意をしたけれどもそれは撤回したのかということが、この二年以下の懲役という極めて重要な犯罪の認定において微妙な部分になってくるということなんですね。そこがかなりあいまいではないかという問題意識があります。
次の質問なんですけれども、現在の刑法百五十三条で通貨偽造準備罪という犯罪があります。これは現実の通貨偽造も当然犯罪なんですけれども、その定型性、当罰性の高さから、準備行為そのものが独立の予備罪として構成要件化されているんですね。
それでは、この通貨偽造準備罪、五年以下ということでこの共謀罪の対象になるんですけれども、通貨偽造を共謀するのではなくて、この通貨偽造の準備を共謀した場合、これは共謀罪に該当するんでしょうか。犯罪の実行という、実行の定義についてお伺いしたいと思います。
- ○大林政府参考人
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予備罪ないし準備罪は、一般に、ある罪を犯す目的で予備行為をした者を処罰する犯罪類型でございます。
予備行為の遂行を合意する場合には、その目的となる犯罪の遂行についての合意も認められるのが通常であると考えられます。したがって、通貨偽造準備罪のようにその法定刑が長期四年以上の重大な犯罪に当たる予備罪であっても、予備罪の共謀罪ではなく目的となる犯罪、すなわち通貨偽造罪の共謀罪が成立する場合が多いと考えられます。
もっとも、みずからは目的となる犯罪を実行する意思がない、いわゆる他人予備行為の共謀に加わった場合であって、当該予備行為が御指摘の通貨偽造準備罪のようにその法定刑が長期四年以上の重大な犯罪に該当する場合には、当該予備罪についての共謀罪が成立する可能性はある、このように考えております。
- ○柴山委員
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しかしながら、例えば、通貨偽造については全く具体的な日時、場所等を明らかにしていない、だけれども、これから札の偽造をしたいので精巧なカラーコピー機を買いましょうという合意をすることは当然あるわけですね。この場合はどうなんですか。やはりこの場合も、正犯しかも既遂犯の目的が明らかということであるから、これは通貨偽造の共謀罪ということになるわけなんでしょうか。
- ○大林政府参考人
-
今おっしゃられるもの、結論としては、それは成立する場合があろうかなと。
ただ、証拠次第、先ほど委員がおっしゃったように、証拠の認定、収集の問題がございますので、それは、そういうことで可能性のある場合とない場合があるんじゃないか、このように考えております。
- ○柴山委員
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だから、成立する場合があるというのは百五十三条の共謀罪なんですか、それとも通貨偽造罪の共謀罪なんですか、どちらですか。
- ○大林政府参考人
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その本人がやろうとする、目的とする犯罪が何かということにかかっているのではないかというふうに思います。
ですから、本罪の共謀罪が成立する場合もあれば……(柴山委員「そうですね」と呼ぶ)ということでございます。
- ○柴山委員
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以上、申し上げたとおり、この共謀罪というのは、具体的にでは何をするかということがかなりあいまいな場合であっても、またその当罰性がそれほど高くなくても、あいまいな基準によって刑罰権の行使がなされる、そういう可能性が高い類型だなということは、これはもう認めざるを得ないというように私は思っております。
したがって、次に、ではその弊害というものをどうやって防いでいくかということになるかと思うんですけれども、国際的組織犯罪防止条約の第五条を見ると、この共謀罪の限定要素として、参加者の一人による合意の内容を推進するための行為または組織的な犯罪集団の関与ということが挙げられておりまして、一般に説明されるのは、この組織的な犯罪集団の関与ということを私たちの国はとったんだという説明がなされております。
では、ここで質問なんですが、前者の参加者の一人による合意の内容推進行為、いわゆるオーバートアクトということを同時に要素とすることが条約上禁止されているんでしょうか。
- ○大林政府参考人
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条約との関係で申し上げれば、このようなオーバートアクトが認められる場合に限って重大な犯罪の共謀を処罰するものとすることは、特段の問題はないものと考えております。
- ○柴山委員
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それを要件とした場合に、法益保護上、あるいはその他の何か不都合な事例というものが、先ほど平沢先生からもお話があったんですけれども、あるでしょうか。
というのは、オーバートアクトを要求しても、だれか一人が何らかの行為をすればいいわけです。例えば先ほどの国際的なクレジットカードの偽造の場面でいっても、だれか一人が例えばプラスチックカードを購入して、それを準備するという行為が認められれば、オーバートアクトの要件を導入したとしても、これを処罰することは可能なんです。ただ、これを全く要件としなければ、合意をしたかどうかということも不明確、合意を撤回したかということも不明確です。だけれども、その外部的な徴憑ということ、これを要求すれば明確性というのは格段に広がるんじゃないかというように思うんですが、この点はいかがでしょうか。
- ○大林政府参考人
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おっしゃられるオーバートアクトを条件とした場合には、理論的には、例えば共謀者の一人が共謀の成立直後に自首した場合など、いまだ当該共謀の内容を推進する特段の行為が行われていない場合には、他の共謀者についても検挙、処罰ができないという場面が想定されると思われます。
もっとも、今回の法案の共謀罪においては、共謀の存在のほか、組織性の要件等を満たすものに限って処罰するものとしており、その要件は極めて厳格なものとなっております。そして、これらの共謀が行われたことや組織性等の要件に該当することを立証するためには、実務上はオーバートアクトの存在が非常に重要となり、オーバートアクトが存在せず、あるいはその存在が立証できない事案においては、これらの立証が困難になる場合も多いと考えられます。
したがって、共謀罪において、オーバートアクトを要件としない場合と、した場合の実務上の差異は、結果としてはそれほど大きくない場合もあり得る、このように考えております。(発言する者あり)
- ○柴山委員
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今ありましたけれども、それなら入れても問題はないじゃないかというのが私の意見なんです。
また、オーバートアクトが明確でないという批判があるんですけれども、これは、この条約の解釈として私たちが独自に決められると思うんですね。例えば予備行為とか幇助、まあ幇助までいくと書き込み過ぎかと思うんですが、例えば予備行為というような、あるいは予備とは何かということをちょっと定義づけたり、そういうことを入れればいいわけですから、それによって特段の不都合が生じる、それは、先ほどおっしゃった共謀の段階で一人が自首した場合という場合に確かに差異が出てくるかもしれませんが、これを入れることによって特段のデメリットがあるとは私は思えません。
その一方で、先ほど申し上げたとおり、謀議の認定ということに非常にあいまいさが残るところをかんがみれば、やはり行為というものを一歩要求することによって、明確性あるいは当罰性というものが高まるのではないかという問題提起だけさせていただきたいというように思っております。
共謀罪から、次にサイバー犯罪条約の問題に移りたいと思っておりますが、その前に、今のやりとりを聞いて、法務大臣、オーバートアクト、要するに外部的な行為を要求することについて、法務大臣なりの御感想というものがあれば、ぜひお伺いしたいと思います。
- ○南野国務大臣
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先生が今お話しになられましたオーバートアクトに関しまして、御指摘のような御意見があるということは承知いたしております。条約も、共謀罪につきまして、合意の内容を推進するための行為を伴うものという条件を付加することを認めております。
しかしながら、このような条件を付するべきか、つけるべきか否かについては、法制審議会での議論において、共謀罪については厳格な組織性の要件、それがつけられており、処罰範囲が不当に広がるおそれはないことなどに照らし、その必要はないとされた経緯がございます。
このようなことから、政府案におきましては、条約が言っております合意の内容を推進するための行為を伴うという条件は付しておりません。
いずれにいたしましても、御指摘の点も含めまして、十分に御審議いただきたいというふうに思っております。
- ○柴山委員
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私は、すべてのこの長期四年以上の犯罪についてオーバートアクトが絶対必要だと言っているわけではないんです。例えばテロですとか大規模な薬物犯罪、こういうものについては、オーバートアクトを要件としなくてもいい事案、いい構成要件についてもあると思います。現に、私戦陰謀罪ですとか、あと、破防法の犯罪でも陰謀罪というのはあるわけです。だから、本当に取り返しがつかない、もう早期の検挙が必要だ、重大な犯罪であるというようなものについては、こういうオーバートアクトが要らないものも当然あっていいと私は思うんですね、その法益保護の観点から。
だけれども、それが必要なものと必要でないものを一緒くたにして、長期四年以上のものであれば全部、組織犯罪であればこれを認めてしまってよいという考え方は、ちょっといささか間口を広げ過ぎなんじゃないかなということだけ指摘をさせていただいて、サイバー犯罪条約の問題に移りたいと思います。
サイバー犯罪条約についてなんですけれども、これは平成十七年の一月二十七日現在、G7諸国を含む三十八カ国が署名を済ませていたということなんですけれども、署名した各国の中での批准手続は今どのような状況になっているんでしょうか。
- ○大林政府参考人
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御指摘の欧州評議会サイバー犯罪に関する条約につきましては、本年十月現在、すべてのG7諸国を含む四十二カ国が署名を済ませており、そのうち、デンマーク、ハンガリー、ルーマニア等の十一カ国が既にこの条約を締結済みであるものの、G7諸国はいまだこの条約を締結していないと承知しております。
しかしながら、例えばフランスでは、本年、サイバー犯罪条約の締結を許可する法律が成立しており、大統領が署名すれば条約締結の承認の手続は終えることになると聞いておりますし、また米国では、サイバー犯罪条約締結のために法律の制定や改正の必要はなく、平成十五年、大統領がサイバー犯罪条約を上院に提出し、条約締結の承認を求めていると聞いているところでございます。
- ○柴山委員
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進んではいるということなんですけれども、要は、署名した各国でそういう手続が進んでいる中で、日本の法整備というものが突出して進んでいるのではないか。
当然のことながら、サイバー犯罪ということになりますと、ちょっとこの後若干質問させていただきますけれども、やはり処罰の範囲の限定ということが恐らく重要な要素になってくると思うんですね。だから、そのあたりはやはりくれぐれも慎重な検討をしなくてはいけないのではないかということを付言したいと思います。
それで、実際に今回、刑事訴訟法の改正なんですけれども、九十九条第二項に「電子計算機で処理すべき電磁的記録を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるものから、」複写した上で差し押さえすることができるというふうになっているわけですけれども、その当該端末で処理すべき電磁的記録を保管するために使用されている、それは具体的にはどういうものを想定されているんでしょうか。
- ○大林政府参考人
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端的に申し上げますと、これまで、現在の現行法の刑事訴訟法は、差し押さえの対象を有体物としておりますので、コンピューターそのものを押さえる。しかしながら、現代問題となっているのは、コンピューターにある情報がどうなのかという問題がございまして、しかしながら情報自体は別のサーバー等に入っている、それを呼び出さないと意味がない、こういう場合に捜査手法としてどうしたらいいかということで手当てをするものでございます。
御質問の、電子計算機、すなわちコンピューターに電気通信回線で接続している記録媒体からの複写の事例といたしましては、例えば、そのコンピューターの利用者にあてた電子メールが保管されているメールサーバーや、インターネット上のリモートストレージサービス、すなわちインターネットを利用して遠隔地にあるコンピューターにデータを保管することができるサービスを利用してデータを保管している場合、あるいは社内LANで接続されている他のコンピューターをデータの保管のために使用している場合などにおいて、これらの電子メールやデータを複写することを想定しております。
- ○柴山委員
-
ということは、要するに、コンピューターの端末から勝手にプロバイダーから情報を得て、それを犯罪に利用している場合に、それを意外とする当該プロバイダー、このデータというものはどうなんでしょうか。要するに、勝手に端末でデータを写している場合でも、そのもとのプロバイダーが、処理すべき電磁的記録を保管していると認定できるかどうか、その線引きはどうなんでしょうか。
- ○大林政府参考人
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電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体からの複写の処分が認められるためには、まず、当該電子計算機自体について、裁判官によりその差し押さえを許可する差し押さえ許可状が発付されることが必要でございます。その上で、この処分が認められる範囲については、差し押さえの対象となっている電子計算機に電気通信回線で接続しているだけでは足りず、それに加え、当該電子計算機で処理すべき電磁的記録を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にある記録媒体に限るとしております。そして、この処分が認められる記録媒体の範囲については、裁判官が発する電子計算機の差し押さえを許可する差し押さえ許可状に明示されなければならないことになっておりまして、捜査機関はこの範囲内に限って複写を行うことができることとされています。
- ○柴山委員
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質問に答えていただいていないんですが、要は、勝手にデータをダウンロードしてそれを使っているだけでその親のプロバイダーが差し押さえられるかどうかであって、その差し押さえの手続的な要件を聞いているわけじゃないんですね。
要するに、当該端末のコンピューターで勝手にデータを引っ張ってきてもよいと言ったら、どんなプロバイダーも全部差し押さえの対象となりかねないわけですね、その令状さえ、特定さえしていれば。今特定性の要件をおっしゃったんですけれども。
だから、当該パソコンとの実質的な結びつき、何らかの結びつきがなければ、プロバイダーを運営している人もたまったものじゃないですよ。勝手に犯罪をやったら、どんどん差し押さえられてしまう、そういうことにはならないんですか。
- ○大林政府参考人
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今申し上げているのは、今の当該電子計算機、それを使用する人について、例えば、何かの犯罪の被疑者の疑いがあります、その人のデータのやりとりが問題となりますというときに、当然、先ほど言いましたリモートに、サーバーに入っていることがあります。
ただ、今おっしゃられることを私が正確に理解をしているかどうかわかりませんけれども、その被疑者のコンピューターからサーバーに対して今のようにデータが行っている場合には、IDなり、当然アクセスする権限を持っているはずですね。ですから、その範囲内の、IDにおいてアクセスできるところを引っ張るという形ですから、当然、サーバーの方ではそういうものに被疑者が利用するということは承知している実態があるわけですから、そこはサーバーの方の権限を害するということではないと思います。
- ○柴山委員
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以上です。質問を終わります。どうもありがとうございました。
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