委員会での発言
法務委員会
第166回 国会 衆議院 法務委員会
第15号 2007年5月11日(金)
午前九時三十二分開議
○柴山委員
 自民党の柴山昌彦でございます。
 折しも、きょうから春の全国交通安全運動が始まったわけでございます。まさしくタイムリーなこの委員会質問であると思っておりますので、ぜひ国民の関心が高まる形で委員会運営をしていきたいというように思っております。
 さて、今回の改正法案は二つの大きな柱があるわけですけれども、その一つに、危険運転致死傷罪の対象に二輪車を含めることとしたことが挙げられると思います。これについて、平成十三年の改正以降、一体どのような必要が生じたのかということについて、まずお伺いしたいと思います。

○小津政府参考人
 お答え申し上げます。
 平成十三年に危険運転致死傷罪が新設されました際に、衆参両法務委員会におきまして、自動二輪車の運転者を同罪の対象とする必要性につき、今後の事故の実態を踏まえ、引き続き検討すべき旨の附帯決議がなされたわけでございまして、これを受け、同罪の新設後に発生した二輪車の運転者による業務上過失致死傷事犯を調査いたしましたところ、その中には、酒酔い運転によるもの、赤信号無視によるもの、著しい速度超過によるものなど、危険かつ悪質な運転行為によって被害者を死亡させ、または被害者に加療期間一カ月以上の重傷を負わせるなどの重大な結果を生じる死傷事故が少なからず発生している状況にあるということが明らかになったわけでございます。
 また、二輪車による事故の被害者、遺族などから、危険運転致死傷罪の対象が四輪以上に限定されていることを疑問とし、その対象を二輪車にも拡大することを求める声が見られるようになっているところでございます。
 そこで、二輪車の悪質かつ危険な運転行為による重大な死傷事故の事案の実態に即した適正な科刑を行うため、今回の法整備が必要になったと認識しております。

○柴山委員
 確認なんですけれども、十三年の法改正以降に二輪車の事故がふえるというような事実があったのか、それとも、十三年の法改正以降調査をしたらそういうような事案もあったということなのか、そのいずれかということです。もし後者であれば、十三年の法改正時点できちんとした調査を行っていれば、二輪車の部分も含めてきちんと対象とすることが可能であったというような意見も当然出てくるところだろうと思うんですが、それは一体どちらなんでしょうか。

○小津政府参考人
 ただいま私も施行された後の数字だけ申し上げたわけでございまして、まさに、施行された後の実情を調査したらそのようなことであったということでございます。したがいまして、施行された後、例えばその数字が前と比べて飛躍的に伸びたということを申し上げているわけではございません。
 それでは、当時、なぜ二輪車まで含めなかったのか、こういうことになろうかと思います。そこはいろいろな御議論があり、まさにその中で両法務委員会の附帯決議もいただいたわけでございますけれども、当時、立案当局といたしましては、業務上過失致死傷罪としてそれまでは扱われることが多かった事案につきまして、新たに危険運転致死傷罪という大変に重い法定刑のものを設けるに当たりまして、その適用範囲について慎重に考えたものと理解しております。

○柴山委員
 ありがとうございます。
 それでは、今回の改正法の二番目の柱であります自動車運転過失致死傷罪の創設についての質問に移らせていただきたいと思います。
 先ほど、大口先生の方からも御質問がありましたけれども、今回なぜ自動車を特別扱いにするのかという問題意識は当然あり得るところだとは思います。先ほど、法務大臣
の趣旨説明の中で、多数の死傷者が出るなどの重大な結果を生じるものがあるんだというお話がありましたが、当然、JR福知山線の脱線事故等を見ても明らかなとおり、頻発する列車事故では非常に多くの方が亡くなる事例が多々あるわけです。
 また、先ほど御答弁の中で、運転者の注意義務違反についてお触れになっていたと思うんですが、例えば、爆発物の取り扱いですとか、あるいは放射線を取り扱っているような施設においては、その注意義務違反の程度が非常に重いからこそ生じる死傷の結果ということもあるわけです。これ以外にも、食品衛生の取り扱い、あるいは製薬業務等の部分において、自動車だけを特別扱いすることの合理性ということをもう一度ちょっと御説明いただければと思うんです。

○小津政府参考人
 お答え申し上げます。
 まず、国民の皆様の規範意識あるいは量刑の実情という観点から申し上げますと、業務上過失致死傷罪が適用される事犯のうち、飲酒運転中の死傷事故を初めとする悪質な自動車運転による過失致死傷事犯につきまして、その量刑や法定刑が国民の規範意識に合致しないとして、罰則の強化を求める意見がこの点については見られる。また、法定刑や処断刑の上限近くで量刑される事案も、悪質な自動車運転による過失致死傷事犯については近年特に認められるようになってきたわけでございますが、それ以外の業務上過失致死傷事犯についてはそのような状況が認められないということがまず一つございます。
 次に、自動車を他の車両や歩行者等が往来する道路等において運転するということ、これは自動車の性状、形状等からすると、いわゆる業過傷が適用される業務の中でも人の生命身体を侵害する危険性が類型的に高い。
 また、もう一つ、自動車の運転による過失致死傷事犯は、その発生を防止するためには、基本的に運転者個人の注意力に依存するところが大きいというところが大変大きな特徴でございます。大変大きな危ないものを扱っている業務はほかにもあるわけでございますけれども、そのような業務について、事故の発生を防止するためには、いろいろと業務を取り扱っている組織、企業等のシステムの中でその防止が図られる面が大きいというものもあろうかと思いますが、自動車については、もちろん道路の状況を整備する等々はございますけれども、やはり基本的には個人の注意力ということになってくるということでございます。
 そのような特徴に着目すれば、単にこの部分だけを重くすればいいということだけではなくて、そのような類型化という点からも、これを取り出してその部分の罰則を強化するということに合理性があると考えたものでございます。

○柴山委員
 ありがとうございました。
 また、これも大口先生から先ほど御質問があったところなんですけれども、危険運転致死傷罪の対象を拡大すればよいのではないかという問題意識がありました。これについては御答弁がありましたのでここでは繰り返しませんけれども、特にアルコールあるいは薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる事案、なかんずく飲酒運転ですね、この部分については、やはりこの構成要件ですと、先ほど暴行類似というようなお話もありましたが、アルコールの影響があること、そしてそれを認識していることというところが要件となってきますので、非常に狭い類型なのではないかという批判はあろうかと思います。
 私は、早川理事が事務局長をされている自民党飲酒運転根絶プロジェクトチームの一員として、飲酒運転の適切な処分については特に関心を持って取り組んできた者の一人なんですけれども、特にこの飲酒運転の部分について、危険運転致死傷の対象とする部分が狭いんじゃないかというところについて、ごく短く御答弁をいただけたらと思います。

○小津政府参考人
 飲酒運転中の事故というのが危険運転致死傷罪の一つの典型的な事例であることは間違いありませんし、また、委員御指摘のように、現行法では、その影響によって正常な運転が困難な状態での走行行為ということにはなっております。さらに、これは故意犯でございますので、その認識が必要であるということでございます。
 それから、そのうち後者の点につきましては、やはりこれは、故意犯であるということでここまで重い法定刑でございますので、ここのところを緩めるのも困難ではなかろうかと思いますし、また、危険運転致死傷罪全般につきまして、先ほど申し上げたような事情がございますので、今回の改正では、ここのところを広げると申しますか、緩める改正はしなかったということでございます。

○柴山委員
 ということで、適切な処分ができないということで、道交法において、酒酔い運転あるいは酒気帯び運転の処罰の強化というところが次に想定されるところだと思います。
 そこで、これは道交法の方になりますけれども、現在、法改正がまさしく議論されているところだと思います。道交法における酒酔い運転あるいは酒気帯び運転の擬律がどうなるのかということについて、御説明をいただきたいと思います。

○矢代政府参考人
 お答え申し上げます。
 今回、道路交通法改正を御提案申し上げているわけでございますが、まず、飲酒運転に対する罰則、酒気帯び運転が現在、一年以下の懲役または三十万円以下の罰金になっておりますが、これを三年以下の懲役または五十万円以下の罰金にということでお願いしております。また、酒酔い運転につきましては、三年以下の懲役または五十万円以下の罰金となっておりますが、これを五年以下の懲役または百万円以下の罰金ということで、それぞれ引き上げるものでございます。

○柴山委員
 となると、酒気帯び運転、酒酔い運転で人をひいてしまった場合にはそれぞれどのような処分になるのか、懲役刑の上限で説明をしていただきたいと思います。

○小津政府参考人
 危険運転致死傷罪ではなく業務上過失致死傷罪が成立したということを前提にして御説明申し上げますが、道路交通法の改正が行われて刑法が現在のままであったということを前提にして御説明申し上げますと、酒気帯び運転の罪と業過致死傷罪の併合罪となりますと、道交法が現在のままだと六年以下の懲役でございますが、道路交通法改正後、刑法は現在のままだといたしますと、両罪の併合罪として七年六月以下の懲役ということになります。
 次に、酒酔い運転の場合でございますが、これは、現行法では、同じく道交法が現在のままだと七年六月以下の懲役でございますが、この部分につきましては、道交法の改正が実現いたしましても、やはり併合罪加重の結果として七年六月以下の懲役になる、こういうことでございます。

○柴山委員
 当然のことながら、重く処罰されることになる。ただし、酒気帯びの場合であっても、酒酔い運転であっても、重い業過の刑の上限が五年であるために、その一・五倍ということで、七年六月で両方とも同じ刑になってしまうということになるんだろうと思っております。
 ただ、今回、酒気帯び、酒酔い運転を重く処罰する道交法改正が実現をするとなれば、酔いをさまして出頭する行為を誘発するのではないかという疑問が出てくるところだろうと思いますし、あるいは、その直後に飲み直しをする、それによってそういった運転であることを隠そうとする動きが出てくるのではないかという疑問も指摘をされるところだろうと思います。
 これは、実は、危険運転致死傷罪が設けられた当初もこういった懸念の声があったと思いますし、また現に遺族の皆様からも、飲酒運転根絶プロジェクトチーム、自民党の中で設けられた会の中で、そういった事案を何とかなくしてほしいという悲痛な訴えもあったところでもございますので、これについてどういうようなお考えをお持ちかということについてお伺いしたいと思います。

○小津政府参考人
 まず、危険運転致死傷罪が本来適用されるべき事案につきまして、委員御指摘のようなことでその罪を免れるということがあってはなりませんので、捜査当局といたしましては、仮に、その事故を起こした者が事故直後に現場を離れた場合でありましても、また何か、飲酒の状況をごまかすような行為をした場合でありましても、その者が実際にどのように飲酒をしたのかということをいろいろな方法で捜査いたしまして、それが運転行為中にどのような影響を及ぼすものであったのかということについて鋭意捜査を尽くしているわけでございまして、現にいろいろな事案で、委員御指摘のような事案につきましても危険運転致死傷罪で処罰をしているということでございます。
 もう一点につきましては、ひき逃げそのものにつきまして、道路交通法の世界でどのような手当てをするべきか。また、これについては、引き上げる方向で検討されていると承知しておるところでございます。

○矢代政府参考人
 あわせて御説明を申し上げます。
 事故を起こしまして逃げるということはあるわけでございまして、ひき逃げでございますが、確かに、酒を飲んでおったために逃げたというのが、捕まえてみますと、大体二割ぐらいがそのようなケースでございます。
 それで、この捕まえた後のことなんですが、捕まえますと、ひき逃げの事故でございますので、実は、その車がどこから来てどこに行ったかという経路を特定する必要があるんです。そういうわけで、前足、後足を含めまして、その前後の行動を捜査いたしまして、そのひき逃げの事案自体を確定しますとともに、どのような状況であったのかということをつまびらかにしてまいるわけでございますが、そこで、その事故の原因が飲酒運転によると疑われる場合には、その事故前の飲酒運転の状況等を捜査いたしまして、これを結果にあらわしていく、こういうことをやるわけでございます。
 それから、今、法務省刑事局長からもお話がありましたが、今回の道路交通法改正では、あわせて、ひき逃げ事件につきまして、現在、五年以下の懲役または五十万円以下の罰金となっていますが、これを、十年以下の懲役または百万円以下の罰金への引き上げをお願いしているわけでございまして、そうしますと、事故を起こしてひき逃げということになりますと、十五年まで引き上がります。そういうわけで、大幅な制裁の強化になりますので、これはひき逃げを抑制する方向に働く要素にはなるかと考えております。

○柴山委員
 最後の御答弁ですけれども、要は、お酒を飲んで酔ったことを隠して逃げた場合には、救護義務違反と、仮に今回刑法を改正しなかった場合には業務上過失致死傷で処断ができるので、十年、それから五年、一・五倍の計算によっても、単純加算の計算によっても、十五年以下ということで処断をされる。先ほど御説明があったとおり、酒気帯び、酒酔い運転で致死傷をした場合には、両方とも七年六月の上限ですから、逃げたらかえって損をする、上限が七年六月ではなくて十五年以下となってしまうということで、逃げるモチベーションがなくなるという理解でよろしいわけですか。

○矢代政府参考人
 御指摘のとおりでございます。

○柴山委員
 ということであれば、今回の自動車運転過失致死傷罪を創設しなくても、ある程度適正な処罰がなされるようにも思われるのですが、それでも今回の法改正が必要な理由を御説明いただきたいと思います。

○小津政府参考人
 確かに、道路交通法の改正が実現いたしますと、道路交通法違反のうち、特に酒気帯び、酒酔いを伴うもの、あるいは救護義務違反を伴うものにつきましては、相当に重く処罰されるということになるわけでございます。ただ、幾つかの点でそれで十分であろうかということでございます。
 基本的には、非常に悪質で大変重大な結果を生じている事案のすべてが、それではお酒を伴うもの、あるいは逃げたものかというと、決してそうではないわけでございますので、やはり、基本法であります刑法の世界における、これまでは業務上過失致死傷でございますけれども、飲酒運転による今回の構成要件、そこの世界できちんと評価をするということが考え方としても大事でございますし、実際の運用上も重要ではないかと思うわけでございます。
 また、具体的ないろいろな面を見ていきますと、先ほど委員も御指摘になられましたように、道交法の改正が実現して、刑法の方をいじりませんと酒気帯びでも飲酒運転でも七年六月になってしまう等々の問題もあるわけでございますけれども、基本的には、私が先ほど申し上げましたような考え方で、やはり刑法の方の改正が必要であると認識しておるものでございます。

○柴山委員
 確かに、おっしゃるとおり、今回、刑法をいじらなければ酒気帯びでも酒酔いでも七年六月が上限ですが、今回、こちらの刑法を改正することになれば、先ほど御答弁いただいたとおり、酒気帯びが十年、そして酒酔い運転であれば十年六月ということで差が出てくるし、当然のことながら、より重く罰せられるという部分はあるかと思います。そして、それプラスアルファで、やはり自動車事故に対する世論の厳しい目、また抑止の必要性ということに関しては一定の理解はいただけるものと私も考えております。
 ただ、飲酒運転撲滅に向けた取り組みは、厳罰化だけで足りるというものではないと私は思うんですね。やはり総合的な取り組みをしていかなければ、こういった悲惨な事案、特に、先ほど川口の事故について大口先生も御指摘をされていましたけれども、去年、非常に大きなきっかけとなったのが、福岡の幼児三人がお亡くなりになった大変痛ましい事故だったわけですが、こうした事案の再発ということは十分防止できないのではないかと思っております。
 そこで、ほかにどういう取り組みがなされているのかについて、ぜひお聞かせをいただきたいというように思っております。

○矢代政府参考人
 お答え申し上げます。
 飲酒運転でございますが、このたびの道交法改正案におきましては、飲酒運転本人の制裁の強化にあわせまして飲酒運転の周辺者に対する制裁強化、つまり車両の提供ですとか酒類の提供あるいは同乗、一定の条項についてこれを厳罰化するということで、周辺者対策を入れております。
 この制裁強化も、つまるところ、飲酒運転をしない、あるいはさせないという意識を確立するというわけでございますので、取り締まりを強化するほかに、運転者等の教育、さまざまな機会がございますが、これを警察あるいは他の機関と協力してやる場合もありますが、これを徹底するということでございます。飲酒運転の危険性を周知する必要があります。
 それから、各企業において従業員についての安全管理をやっておりますが、そのような体制、あるいは飲食店などでは自主的に飲酒運転防止に取り組んでいただいておりまして、このようなさまざまな局面での飲酒運転をさせない、あるいは許さない環境づくりが重要でございまして、これは内閣府ともども、私ども、あちこちお願いいたしまして、取り組みを推進しているところでございます。
 それから、自動車運転代行業でございますが、これは、営業が適正に営まれれば飲酒運転の防止には確実に資するものでございますので、国土交通省と私ども一緒にやっておりますが、連携しながら、業者に対します指導監督、一定の場合には取り締まりも行いまして、これが国民に広く利用されるように業務の適正化を図っていきたいと考えております。

○松本政府参考人
 私ども、飲酒運転の根絶対策の一環といたしまして、技術を活用した対策を実施していくということも大変重要であると考えております。
 このため、飲酒している場合には、その状態を自動的に検知してエンジンが始動しないようにする装置、アルコールインターロック装置と呼びならわしておりますけれども、この開発、実用化につきまして検討するために、一月三十日に警察庁あるいは法務省とも一緒に、さらには自動車メーカーの専門家にも入っていただきまして、技術課題検討会を立ち上げたところでございます。
 現状の技術といたしましては、欧米におきまして、呼気、呼吸の中のアルコールを検知するという方法が一部実用化されております。具体的には、飲酒運転違反者への制裁として、運転する場合にはアルコールインターロックつきの車しか運転してはいけない、こういう形で運用されていると聞いておりますけれども、本人確認が難しい、つまり成り済ましがやりやすいとか、耐久性が十分でないなどの課題があることが判明しております。現在、これらの課題への技術的対応について議論を進めているところでございます。
 これらを踏まえまして、年内に、現状の技術をベースにした場合に、飲酒運転常習者への活用を念頭に置いた技術的要件の整理をしたいと考えております。
 それから、将来的な技術でございますけれども、まだメーカーにおいても調査研究段階でございますが、技術課題の明確化の検討を進めまして、今後の技術開発を促進してまいりたいと思っているところでございます。

○荒木政府参考人
 内閣府でございます。
 昨年九月に、交通対策本部におきまして、「飲酒運転の根絶について」を決定いたしまして、政府を挙げて飲酒運転根絶に向けた取り組みを推進しているところでございます。
 指導取り締まりを徹底するのはもちろんでありますけれども、飲酒運転を絶対にしない、させないという国民の意識改革を図るために、集中的、継続的な政府広報を行いました。また、関係省庁から業界に対しまして、運転者に対してお酒を提供しないように協力依頼を行ってきております。
 先ほど警察庁の方からもありましたけれども、飲食店等におきまして、最寄りの駅からの無料送迎を行ったり、あるいはタクシーや代行運転の割引券を配布したりというような取り組みがふえてきております。また、運輸業者、運送業者においても、就業時に必ずアルコール検知を行うというような業者がふえてきていると認識をいたしております。そういった官民挙げての取り組みによりまして、ことしに入って、飲酒の死亡事故が昨年に比べ約四割ほど減少を見ているところであります。
 飲酒運転追放の機運が高まっておりますこの時期をとらえまして、引き続き飲酒運転根絶に向けた広報啓発に強力に取り組むこととしておりまして、先ほど御指摘のございました、本日から始まります春の全国交通安全運動におきましても、飲酒運転の根絶を全国重点として取り組みを強化してまいりたいと考えております。
 さらに、アルコール依存症等の常習的な飲酒運転対策につきまして有識者の意見を聞きながら検討を進めることといたしまして、先日、常習飲酒運転者対策推進会議を関係省庁とともに立ち上げさせていただきました。
 以上でございます。

○柴山委員
 特に、最後のアルコール常習者の対策は、日本はアメリカ等に比べて大分おくれているというような指摘もあるところですので、しっかりと検討をお願いしたいと思います。
 時間が終わりましたけれども、最後に、こうした飲酒運転等悪質な交通事故の根絶に向けた法務大臣
の決意を、ぜひ一言お伺いしたいと思います。

○長勢国務大臣
 今各各内閣府等からも御説明があったとおりでありまして、政府を挙げてこの飲酒運転等重大な交通事犯に対する対応措置を強化していきたいと考えております。そういう中で、今回、法案を通していただければ、何よりもやはり国民の皆さんの意識がきちんとすることが基本になると思いますので、こういうことも含めてお役に立てればいいのではないかというふうに思っております。

○柴山委員
 ありがとうございました。以上で終わります。

戻る