- ○下村委員長
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これより参考人に対する質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。柴山昌彦君。
- ○柴山委員
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ありがとうございます。
まず、本日、参考人の皆様方には、法務委員会に御出席をいただき、貴重な御発言を賜ったことを心からお礼を申し上げたいと思います。
まず、山下先生にお伺いしたいと思います。
今回の保険法改正の大きなコンセプトとして、いわゆる第三分野に関しての規定の新設ですとか、あるいは共済契約への拡大など、カバーする範囲を広げているということが挙げられるかと思います。
ただ、これだけ保険商品が多様化している中で、いまだに伝統的な損害保険あるいは生命保険の枠組みということはしっかりと維持している。御案内のとおり、年末の税制改正では、保険料控除の範囲で生命保険、損害保険の壁をどう考えるかということが大変大きなテーマとなりました。また、今回の保険法と保険業法との間で傷害疾病保険の範囲がずれているというようなことも指摘されている部分であります。この点についてどのようにお考えになるかということを、まず冒頭お伺いしたいと思います。
そして、二点目なんですけれども、共済契約の規律の問題なんですけれども、先ほど今尾参考人の方からも御指摘がありましたとおり、共済契約の中には、もちろん数理計算を前提とする大規模なものもありますけれども、自助的、相互扶助的な要素を強く持つものなど、非常に多様な種類があるかと承知をしております。
こういった部分を、例えば少額短期というような観点に着目して、契約ルールの異なるものを設定するというようなことも十分考えられ得たのではないかなと思うんですけれども、この点についてどういう議論がされたのかということをぜひお伺いしたいというように思っております。
- ○山下参考人
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ありがとうございます。
御質問の今回の保険法案で適用対象としておる保険あるいは共済の類型と、例えば業法であるとか税法における保険の類型との関係という点でございますが、特に業法の面につきましては、今回、第三分野の保険、傷害疾病保険に関する規定を設けようということで、これは従来、保険業法の方では約十年前の全面改正で傷害疾病保険、第三分野の保険の類型化も図ったわけでございます。それとの関係をどうするかということを一応慎重に審議いたしまして、やはり今回の保険法案では業法とは少し異なる類型化を図っているわけでございます。
これは、契約として考えますと、保険会社であるとか、共済事業を営んでいる組合、これがどういうふうな事業者であるかということよりも、契約内容、すなわち保険契約者、共済契約者と保険者、共済者との間の私法上の権利義務という関係で考えれば、事業者がどういうものであるかということよりは、契約内容がどうかということが決定的に重要である、こういうことでございまして、そういう面から考えると、保険法案のように、傷害疾病定額保険契約という類型を立て、それからもう一つ、損害保険契約の中に傷害疾病損害保険契約、こういう形の類型に分けて整理するのが適切であろうということになったわけでございます。
これに対して、保険業法でありますとか各種の共済事業法、特に保険業法の方は生損保の分離という、事業者がどこまで業務を営んでいいのかということについて、やはり監督の観点から類型化を図る必要があるわけでございまして、そういう観点から、従来、保険業法でとってきた類型化というものを、改めて金融審議会の場でも維持してよいかどうかということを検討いたしまして、やはり業法上は従来の枠組みを維持するということが必要であろう、その上で、両者が食い違った場合に何か実務上深刻な問題が生じないかということを精査したわけでございますが、特段、この点で問題は生じないだろうという判断で今回のような法案になったものでございます。
それから二点目の、共済契約を今回の保険法案で規定するに当たりまして、例えば少額短期というふうな契約類型を取り出して、一般の保険、共済契約とは別の規律を設けてはどうかという点でございますが、保険法というのは、この法案をずっとごらんいただきますと、やはり民事の基本法でございまして、例えば損害保険契約あるいは生命保険契約というものを、いわば保険金額で規律を分けていくというふうなことは民事の法律では基本的には技術的に難しいだろうということでございます。
そうすると、保険契約、共済契約を一元的に規律するということになろうかと思いますが、そのときに、少額短期の保険契約に契約法の面でも強い規制を及ぼして、そういう少額短期の利便性の高い共済が実施しにくくなるというふうなことがあれば、それはそれで問題かと思います。
先ほども意見として申し述べましたように、この保険法案の要綱案をつくる法制審議会の部会では、実際の共済事業者の代表の方にもメンバーとして加わっていただいて、実際行われている少額短期の共済契約も含めて、実務上不都合が生じないかどうかということを慎重に検討して、その結果、特に問題ないだろう、こういうことで今回のような法案になっているわけでございます。
非常に少額の見舞金を支払うような、相互扶助制度のようなものは、そもそもこの保険法案に言う保険契約には該当しない、またその種の制度については従来どおり可能になるという区分けで、そこの具体的な境というのは今後の解釈で明らかにされていくのではないかと思っております。
- ○柴山委員
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ありがとうございます。
続きまして、先ほど来、問題として取り上げられております保険金の不払い問題に関連してお伺いしたいと思います。
確かに、今回のルール、消費者の保護として告知についてのルールの整備、例えば保険者からの質問に回答すればよいという形でのルール設計、また募集人による告知妨害があった場合の支払いというような形で整備をされたことは確かに高く評価するべきであろうかと思います。
しかし、今御説明があったように、今後重大な過失による免責をどうするか、あるいは調査に必要な期間というものをどうとらえるか、重大事由解除、こういった問題についてきちんと詰めていくべきだという御指摘もあるところですし、また、私は、そもそも今回の不払い問題のもう一つの大きな背景としては、やはり説明義務の問題があるのではないかなというように思っております。
例えば、今、最後、坂参考人の方から御指摘があった、責任開始前の発病、こちらについて負担をしないというような問題についても、これをあらかじめきちんと説明していたのかどうかということは私は非常に重要な問題ではないかなと思っておりますし、また一般に、特約について、これをきちんと説明しなかったことによる不払いの問題等についても大きく指摘をされているところでもございます。
こうした説明義務に関して、もちろん消費者契約法あるいは金融商品取引法等の規律なども考えられるかと思うんですけれども、やはり保険法できちんと明定すべきではないかという議論が当然出てきてしかるべきだと思うんです。これについてどのようにお考えか、また、事業者として、この説明義務、不払い等に関する取り組みが一体どのようなものになっているのかということについて、まず生命保険協会の方から御説明をいただきたいと思います。
- ○筒井参考人
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お答えをいたします。
改めて、お支払い問題で大変な御迷惑をおかけいたしまして、本当に申しわけございません。やはり、適切、迅速にお支払いに努めるということは、我々は保険のプロでございますので、そういう自覚のもとに、当然の責務として、こういう問題が二度と起こらないということで取り組んでまいりたいと考えております。
いろいろな再発防止策を組み立てて現在取り組んでいるところでございますが、その最大の柱は、今先生御指摘のとおり、お客様に対する御説明というものをもっと充実し、強化をしていかなければいけないということを重要な柱として今取り組んでいるところでございます。
特に、生命保険の営業職員については、かねてから言われておりましたが、ややもすれば新契約をいただくということに傾斜がかかっているんじゃないかというふうな側面も確かにございましたので、こういう新契約に偏ったような評価体系を大きく変えまして、お客様のアフターサービス、特に御加入いただいている保険契約の内容を定期的にお知らせするでありますとか、あるいは万が一そういう事故が起こったときにどういうふうなお支払いの手続、請求が必要なのかということについての説明、そういった活動も評価するような形で取り組んでいるところでございます。
象徴的な活動としては、御契約内容確認活動、これは弊社日本生命の例でございますが、定期的にお客様を御訪問して、先ほど申し上げたようなお客様への御説明ということを重点に取り組んでいるところでございます。
今回の法案の御趣旨も、そういう説明義務の強化というところは当然趣旨としてございますので、引き続き、今やっている取り組みをさらに強く推進していきたいと考えております。
以上でございます。
- ○柴山委員
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続きまして、損害保険協会の方にもお伺いしたいと思うんです。
特に、これは損害保険協会さんに限ったことではないんですけれども、今、保険会社相互間の合併あるいは統合が活発に行われているところでございます。そのような中で、商品あるいは約款の統合ということが本当にスムーズにいっているのか。もしこの部分で問題があるのであれば、それが、先ほど御説明のあった説明義務、特に約款の説明のようなところに影響してくるのではないかという指摘があろうかと思います。これについてどのように対処されているかということを、まずお伺いしたいと思います。
また、損害保険の場合に、事故があった場合に、ともすると、ユーザーサイドからすれば、請求主義がかかり過ぎているんじゃないかと。今回の法律十四条で、事故についての通知義務が課されていて、これ自体はやむを得ない部分かと思うんですけれども、それにしても、ユーザーサイドからは会社の不親切性ということがややもすると指摘をされている部分かと思います。これについてどのような対応をされているのかということについて、ぜひお伺いしたいと思います。
- ○柄澤参考人
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先生御指摘の点、真摯に業界として受けとめたいというふうにまず考えます。
この間のいろいろな問題につきまして、合併の問題が影響したのではないかという点につきましては、一定程度先生御指摘の点はあろうかというふうに思います。
保険料規模で上位の六社、損保、いずれも合併を経験しております。私ども三井住友海上も二〇〇一年十月に合併いたしました。また、幾つかの統合話も巷間うわさされているという業界でございます。
当社の場合で申し上げれば、既に統合のプロセスは終了いたしまして、三井住友海上としての商品の開発、システムの高度化等に取り組んでおります。旧両社の統合のプロセスにおいては、苦労したことは少なくございませんでしたが、御指摘の商品、約款につきましては、統合プロセスの一環として、統合後の新商品を開発し、御契約者が満期を迎えるごとに移行をお願いし、商品の一体化を進めることができました。
損害保険商品は、主力の自動車保険を初め一年契約が中心であることもございまして、比較的早期に移行が進んだ面もあろうかというふうに思います。システム面の統合も大きな課題でしたが、安全性を重視して慎重に準備を進めることで、大きなトラブルを来すことなく統合できたというふうに考えております。
しかしながら、一方的に統合の事務の混乱等において一部契約者の皆さんに御迷惑をおかけしたことは事実だというふうに思いますので、これを真摯に受けとめて、このようなことがないよう、取り組んでまいりたいというふうに考えます。
また、先生御指摘の請求主義の問題でございますけれども、基本的に各社積極的な請求案内に努めておりまして、例えば三井住友海上におきましては、事故を受け付けた際に、お支払いの可能性がある保険金のすべてを御案内申し上げているところでございます。また、地震などの災害が発生した場合におきましては、お客様のお申し出を待つことなく、保険会社が被災地域のお客様を訪問するなどして、被害状況の把握、保険金のお支払いの御案内を申し上げる活動を行っております。
このように、損害保険の公共性、社会的意義にかんがみまして取り組んでいるところでございますので、よろしく御指導をお願いしたいというふうに思います。
以上でございます。
- ○柴山委員
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質問がまだ全然終わっていないんですけれども、十五分で質疑時間がもう終了してしまいましたので、あとは残りの先生方にお任せしたいというように思っております。
きょうは本当にありがとうございました。
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