景気対策

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今、新政権が無駄撲滅のために行っている「事業仕分け」が大きな注目を浴びています。確かにこの取り組み自体はとてもよいことだと思います。

 しかし、自民党が与党時代に、私を含む若手議員で構成していた「無駄撲滅プロジェクトチーム」は、これよりもずっと丁寧に、かつ厳しく、民間有識者の力も借りながら事業仕分けに取り組んでいたのです。(残念ながらほとんどニュースにはならず、また道半ばでしたが。)今回新政権が対象とした447事業は、政府の全体の事業数の約15パーセントにすぎません。選定には財務省の査定部門である主計局の多大な関与があったとされており、結局仕分けが始まる前に大きな方向が決まっていて、マスメディアでの公開は壮大なパフォーマンスだとの指摘があります。

 そもそも、今回の事業仕分けは、民主党がマニフェストで新たに支出すると決めた年間16.8兆円もの財源を捻出するために行われているもので、目標とされている3兆円の削減は、仮に達成されたとしても、財政健全化には遠く及びません。お金持ちにも子供手当を2万6000円配るとか、高速道路を無料化するとか、マニフェストに掲げた事業自体は仕分け人はどう評価しているのでしょうか。

 マニフェストに掲げた項目は国民との約束だから仕方ないという意見もあるでしょうが、それ以外にも、例えば、政府は新たなアフガニスタン支援策として、今後5年間で50億ドルを拠出する方針を決めました。これまで援助関係者が8年間に消化した18億ドルをはるかに上回る額であり、その算出根拠は全く不明確です。ちなみに年間900億円というこの予算規模は、民主党が中止を決めたインド洋での給油支援年間100億円弱と比べてもあまりに過大です。

これまで自民党の先輩たちは、国の借金の山を築いてきました。このことは真摯に反省しなければいけません。しかしこれから新たに積み上がる借金は新政権の責任です。今度発行される新規国債は50兆円に達すると言われていますが、国債発行額が税収(40兆円)を上回るのは(支出が税収の倍以上)、1946年以来のことです。(利払い費も決算ベースで9兆円台と、税収の2割を超す可能性が大です。)

このような借金依存体質を市場も嫌がり、長期金利の指標となる新規発行10年物国債利回りが、この原稿を書いている11月半ば時点で、1パーセント半ばまでじりじり上がってきています。このままでいけば、近々に日本は財政破綻国家となってしまう可能性すらあります。

鳩山総理は衆院選前に、2010年度予算編成の新規国債発行額は2009年度以下に抑制すると言っておられました。増税も国債の増発もなく、マニフェストの実現が可能だと訴えておられたのです。今や完全にそれは破綻しました。「マニフェストをやめるか、借金を増やすか」もうどちらかしか残っていません。どちらを取っても嘘をついたことになります。私たちは嘘をついてまで政権にとどまることはせず下野したわけですが、新政権はどう責任をとるつもりなのでしょうか。

頑張ったが結果として目標を実現できないと言うならやむを得ないかもしれません。しかし前原元民主党代表は、2008年6月に出版された7月号の中央公論で、絶対に民主党のマニフェスト実現は無理だとおっしゃっていました。岡田幹事長も、小沢代表が辞任された後の2009年の民主党代表選に立候補された際、同じようにおっしゃっていたのです。しかも選挙の前年からリーマンショックが生じ、税収が落ち込むとわかった中でなおもマニフェスト実現が可能だと民主党の幹部が信じていたとは到底思えません。このような国民に対する不誠実な対応を、しっかりただして参ります。